我が家に春の訪れを告げる味覚といえば、「ふきのとう」の天ぷらです。 例年、3月末から4月初めにかけて出始めの蕾(つぼみ)を摘み、あの独特の香りとほろ苦さを楽しむのが恒例となっています。
今年も「あと2週間後くらいかな」とのんびり構えていたのですが、実は私には、桜の標本木ならぬ “マイ標本ふきのとう”があります。お隣との境目にひっそりと顔を出すその蕾に、紫色が見えれば「探索開始」の合図です。
ところが、今年はなんと15日の日曜日に、早くも一つ顔を出しているのを発見しました! もちろんそこはお隣の敷地。勝手にいただくわけにはいきませんので、急いで川辺を求めて南へ向かいました。
とはいえ、例年より2週間も早い時期です。なかなか見つからず諦めかけたその時、妻が最初の一つを発見。やはり私よりも強運の持ち主だと、つくづく実感させられました。
不思議なもので、一つ見つかると、それまで見えなかったものが次々と目に飛び込んでくるようになります。気づけばビニール袋いっぱいの収穫。一足早い春の恵みを満喫することができました。
「見えない」が「見える」に変わる瞬間
さて、塾の方に目を向けると、中学1年生・2年生たちが春の課題に奮闘しています。
最初は「どこから手をつければいいのか……」と途方に暮れていた生徒が、ある瞬間、一気にギアを上げることがあります。 それは、自分の力で問題を解ききり、解法の道筋が「見えた」瞬間です。
ふきのとう探しと同じで、学びも「一つ」の手応えを掴むと、あんなに難解に見えた問題たちが次々と解けるようになっていきます。霧が晴れるように視界が開けるその瞬間こそ、学びの醍醐味と言えるでしょう。 教室にも、そんな「わかった!」という春の気配が満ち始めています。この手応えを大切に、新学年への弾みをつけていきたいと思います。