先日、大学時代の後輩が仲間のお二人と北海道ツーリングの途中に立ち寄ってくれました。彼らは日本だけでなく、フィリピンのセブ島を拠点にビジネスを展開しており、個人塾を経営する私にとっては、そのスケールの大きさと事業の広がりに大変刺激を受けました。
一人の方は、フィリピン人講師によるオンライン英会話サービスを運営し、なんと生徒数は7万人。中国人の生徒も多数いらっしゃるとのこと。講師も生徒も豊富な海外で勝負する理にかなったビジネスモデルには、視野の広さや決断力など、学ぶべき点が多々ありました。一方で、AI先生という新たなライバルの登場に、事業の成長の速さゆえの脅威も感じていると聞き、変化の速さを改めて実感しました。
もう一人の方は、有名な個別指導塾を広島でフランチャイズ展開し、最盛期には9教室を運営していたそうです。しかし、今後の成長を見据え、現在は海外留学支援や療育事業へと軸足を移し、そちらが順調に伸びているとのことでした。常にアンテナを張り、安穏としない姿勢には感銘を受けました。印象的だったのは、彼のお子さんが受験生だと聞き、「ご自身が経営する個別指導塾に通わせているのですか?」と尋ねた時のことです。「いえいえ、別の集団塾に通わせています。うちの塾は勉強が苦手な子のための塾ですから!」と、経営者の本音がポロリ。これは私にとっても、自身の塾の**「強み」と「立ち位置」**を再認識する良い機会となりました。
20年以上ぶりに再会した後輩は、リクルートを退社後、事業承継支援の会社を立ち上げ、セブ島ではバーも経営しているとのことです。今回は授業前の30分という短い時間でしたが、充実した話ができました。北海道ツーリングが気に入ってくれたら、次回はゆっくりと会食し、語り合いたいものです。
人口減少が進む日本、めまぐるしく変化する社会。今の若者には、これまで以上にグローバルな視点や的確な判断力が求められています。そんな未来を見据えながら、私たちの小さな教室からできることを、これからも考え続けていきたいと思います。