公立高校入試から2ヶ月、桜が美しい季節を迎えました。

 3月3日の公立入試本番の日、当時の中学2年生(現中学3年生)やご家族は、1年後の本番に思いを馳せたことでしょう。当塾では入試直後に説明会を開き、概要や分析、先輩たちの体験談、1年の学習計画をお伝えしましたが、そこから既に2ヶ月近く、受験本番までの貴重な時間の約6分の1が経過しました。受験生の心と状況は、桜の花の時期の気候のように、アップダウンが起こりやすく、不安定です。そして、あっという間に過ぎていく1年間になります。桜の花びらは樹全体が1年間支えた結果であるように、受験生を支える者の一人として、尽力していきたいと思います。

 ゴールデンウィークや学校行事が続く中でも、時間を捻出し、受験用テキストを着実に進める生徒が増えてきました。「早めのスタート」という呼びかけに応え、受験生としての自覚が芽生え始めていることを嬉しく感じています。

 塾内では、互いに刺激し合い、学習状況を尋ね合うなど、前向きな雰囲気が育まれています。残念ながら、その真剣な輪に加われず、「自分はやらない」という姿勢を貫き、塾を去る生徒もいました。十勝全体で見れば、現時点で真剣に受験勉強に取り組む生徒は、生徒たちの話によると「クラスに数名程度」という場合もあるようです。

 当塾は一般入試を見据えた生徒が多く、真剣な学習環境が特徴です。この環境が、時に一部の生徒にとってプレッシャーとなることも理解しています。しかし、対話を重ねながら最後まで伴走し、多くの生徒が「頑張って良かった」と志望校合格の笑顔を見せてくれることが、私たちの喜びです。もちろん、サポートをうまく受け入れられず、途中で離れてしまうケースもゼロではありません。

 一方で、すぐに学習モードに入れなくても、持ち前の明るさで授業を楽しみ、私との関係性を築ける生徒もいます。こうした「スロースターター」とも言える生徒たちが、やがて自ら学習意欲を高めていく姿も、私たちはたくさん見てきました。

 「3年生良くなってきましたね。」と嬉しそうに語ってくれた講師は卒塾生、生徒たちにとっても、私にとっても心強い存在です。入試までまだ10ヶ月、かつての教え子達の力を借りながらも、頑張ります。

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