先日の個別学習の時間に、平家物語を勉強している生徒から、「春の夜の夢のごとし…てどういう意味ですか?」「どうして、これが短くはかないという意味になるんですか?」という質問を受けました。諸説あるようですが、「夜がもっと短く、夜明けがより早いのは、夏だけど、春になるとそれまでの冬よりも夜明けが早くなり、季節の変化の中で感覚的にそう感じるのでは…、今の時期の気温10度は寒く感じるけど、3月の初めごろの気温10度は暖かく感じるのと同じかな…」という、私なりの解釈を説明すると、妙に納得して「こういう表現ってかっこいい!」とつぶやいていました。いにしえの人の感性が、現代の若者の心に響いた瞬間です。
かっこいいと感心できる、その心の姿勢も素敵です。
生徒の皆さん、古典作品を学びながらも、表現の豊かさを味わってくださいね。