学習の姿勢

 テスト毎の難易度や相性、その日の調子などによっても点数は変わるものですが、長期的な推移では、やはり、日々の取り組みや、学習への姿勢が顕著に表れるものです。新しい単元の学びに追われる感覚は大変だと思いますし、思考力を重視するなら、今のカリキュラムから、暗記事項を少し減らしてもいいのではないかという意見を私自身持っていますが、この年代で義務教育課程をしっかりと学び、多様な視野を持ち、判断力の礎を築くことは、大切だと思います。
 現在、中学3年生は、授業中は真剣そのもので、ここぞというときに、集中力のスイッチが入り、説明の理解度も表情から読みとれ、敢えて直ぐに説明をせずに問題にチャレンジするときなどに、フロー状態が頻繁に表れます。道コン平均点でも、全道平均を100点程度上回り、また、思うような点数をとれなかったときの悔しさを声に出す生徒も増えています。コロナの自粛から解放された中2の頃のクラス運営の苦労が嘘のようです。
 また、一部の中学1年生や中学2年生には、せめて、学校や塾での学習時間は投げやりにならず、真剣に取り組んでほしいです。授業の直前から眠そうで気だるさ全開、問題が解けていないのに授業が終わる時間ばかりを気にしているようでは思うような効果は上がりません。勉強の好き嫌いの感情はコントロールできないこともあるでしょう。また、スマートフォンの長時間使用で、脳に疲労が蓄積されていることも原因かもしれません。運動部やクラブチームでの活動も楽しい盛りです。「何か問題を抱えているのかな?」と考えたりもしますが、真剣に教える者と真剣に教わる者がいる場で、授業の雰囲気を乱す態度は不誠実で幼稚です。  
 思い通りにスムーズにいかないのが子育てや学習指導です。中学3年間、皆が皆やる気にあふれているなんてことはありませんでした。葛藤を乗り越えたり、明確な目標を持ったりして、前向きな姿勢に変わる生徒が多数いましたが、周囲が頑張り出すと居心地が悪くなり、退塾してしまう生徒も存在します。残念なことですが、真剣に高校受験に向き合う生徒が、一番居心地が良いように教室運営をしていくことが当塾の使命だと考えているため、経済よりも環境を重視しています。

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